ごぼうは1年を通して流通している野菜ですが、旬を迎えるのは冬(11月〜2月)です。

冬に採れるごぼうには、しっかりとした歯ごたえや豊富な栄養を含んでいるなどの特徴があります。

ごぼうを食べるのは世界中で日本だけとされていましたが、健康効果に注目されている近年では、中国や台湾でも消費動向が上向きです。

本記事では、さまざまな健康効果に期待できる「ごぼう」について、特徴や栄養素、おすすめの食べ方などを解説します。

冬に流通するごぼうの特徴は?

ごぼうは、1年中野菜売り場で見かけられますが、旬を迎えるのは冬です。

冬に採れるごぼうには、しっかりとした歯ごたえがあり、香りが強い特徴があります。

また、寒い時期に土の中でじっくり育つことで栄養を豊富に蓄えるため、免疫力が下がりやすい冬に摂りたい栄養素を、効率的に摂取できるでしょう。

冬野菜の健康効果や、美味しくなる理由については、以下のコラムで詳しく解説しています。

関連記事:【冬野菜の秘密】寒い季節に甘くなるのはなぜ?

ごぼうに豊富に含まれる3つの栄養素と健康効果

ごぼうは、整腸作用がある食物繊維や、抗酸化作用のあるポリフェノールなど、豊富な栄養素を含んでいます。

ここでは、その中でも特に注目したいごぼうの栄養素について、健康効果もあわせて詳しく解説します。

参照:文部科学省「日本食品標準成分表」

食物繊維

食物繊維には「水溶性」と「不溶性」の2種類がありますが、ごぼうはどちらも多く含んでいるのが特徴です。

水溶性食物繊維には、血糖値の急激な上昇を抑えたり、腸内環境を整えたりする効果があります。

また、不溶性食物繊維を摂取することで、食べ過ぎを防止し、腸内に隠れている有害物質や老廃物を排出できるでしょう。

カリウム

ごぼうに多く含まれているカリウムには、血圧を下げたり、体内の水分バランスを整えたりする効果があります。

高血圧の方や、塩分の過剰摂取が気になっている方には積極的に摂取してほしい栄養素です。

鉄には、赤血球の材料になる役割があります。

鉄を多く含む食品を摂取することで、体内の酸素運搬が促進されるため、脳機能の向上に期待できます。

貧血に悩んでいる方や、1日の運動量が多い方は、積極的に鉄を摂取しましょう。

ごぼうの栄養素を最大限に摂取できるおすすめの食べ方

ごぼうには豊富な栄養素が含まれていますが、食べ方によって体内へ摂取できる量が異なります。

ごぼうの栄養素を最大限に摂取できるように、以下で解説する食べ方を参考にしてみてください。

皮ごと調理して食べる

ごぼうの皮に多く含まれる食物繊維やポリフェノールを摂取するためには、皮ごと調理して食べるのがおすすめです。

泥付きのごぼうを食べるときには、たわしなどを使って表面の泥を落としてからにしましょう。

皮ごと食べるときには、きんぴらや炒め物にするのがおすすめです。

大きめに切って調理する

ごぼうを食べるときには、大きめにカットして調理することをおすすめします。

よく噛んで食べることで唾液の分泌が促進され、ごぼうに含まれる栄養素の吸収が良くなるためです。

大きめにカットするときは、乱切りにして煮物や汁物にすると良いでしょう。

アク抜きは短時間で済ませる

ごぼうのアク抜きをするときには、短時間で済ませることを心がけましょう。

長時間水にさらしてしまうと、水溶性の栄養素が減ったり、ごぼう本来の風味が損なわれたりするためです。

アク抜きはさっと水洗いするだけに留めるか、変色が気にならない場合はそのまま調理すると良いでしょう。

美味しくて長持ちするごぼうの選び方

美味しいごぼうや、長持ちするごぼうを選ぶときには、以下のポイントに注意しましょう。

  • まっすぐで細めのものを選ぶ
  • できるだけ泥付きのものを選ぶ
  • ひげ根が少ないものを選ぶ

太いごぼうは硬いため、柔らかい食感のものを食べたい場合は細いものがおすすめです。

泥付きのごぼうには、皮がむきやすく、鮮度が落ちにくいなどのメリットがあります。

楽にごぼうを調理したい方は、ひげ根が少ないものを選ぶと良いでしょう。

ごぼうを上手に保存する方法

ごぼうをできるだけ長く保存するためには、以下のポイントに注意しましょう。

  • 泥付きの場合は、そのまま新聞紙に包んで野菜室で保存する
  • 洗ったごぼうの場合は、水気を拭き取ってからラップに包んで野菜室で保存する

泥付きのごぼうは、正しく保存することで2週間ほど日持ちさせられます。

洗ったごぼうの保存期間は1週間ほどですので、できるだけ早く食べきりましょう。

まとめ

ごぼうは1年を通して市場に流通している野菜ですが、特に美味しく食べられる旬の時期は11月から2月にかけてです。

寒い時期にじっくりと育つごぼうは、歯ごたえがしっかりしていて、栄養素を多く含んでいます。

ごぼうの栄養を最大限に摂取するためには、水にさらしすぎず、皮はなるべくむかないで食べるのがおすすめです。

免疫力が下がりやすい寒い時期には、美味しいごぼうを食べて体の調子を整えましょう。