ピーマンに形がそっくりな野菜といえば、色とりどりのパプリカですよね?

NHKの2020年応援ソングとして、米津玄師さんの作詞作曲でも話題になったパプリカですが、どんな栄養価がある野菜なのか、ご存知の方は意外と少ないのではないでしょうか?

今回は、食卓に彩りとアクセントを加えるパプリカの特徴や摂取できる栄養素についてご紹介します。

 

ピーマンとパプリカの違いってなに?

分かれ目は収穫時期

緑色のピーマンと、色とりどりの鮮やかなパプリカ。パッと見た形は似てはいるけど、一体、どんな違いがあるのでしょうか?

実はこの2つの野菜、どちらも同じ「ナス科トウガラシ属」で、学名も「Capsicum annuum」で、まったく同じ野菜なんです。

分かれ目のポイントは収穫時期。ピーマンは苦味と青臭さが残る未熟な状態で収穫される一方、カラーピーマンの別名を持つパプリカは、完熟した状態で収穫されます。

しっかり成長したピーマンがパプリカ

苦味を残して、生食には向いていないピーマンが成長しきると、黄色・オレンジ色・赤色に代表される肉厚なパプリカとなります。

ベル型に育ったパプリカは、苦味ではなく、甘みやほのかな酸味を味わうことができる野菜となります。

 

パプリカの色の種類はぜんぶで8種類

黄・オレンジ・赤だけじゃない色の変化

スーパーマーケットなどで安価に買えるパプリカといえば、黄色・オレンジ色・赤色がメジャーな色味です。

でも実は、パプリカの色味はこの3種類だけでなく、成熟度合いに応じて色を変えていきます。その種類はなんと、代表的な3色に茶・緑・白・黒・紫を加えたぜんぶで8種類も存在するんです。

そして、色の違うパプリカは、それぞれ栄養価も違うことも注目のポイントです。

 

パプリカの栄養価は色で変わる!?

黄色パプリカの場合

黄色のパプリカの栄養価で最も特徴的なものは、α-カロテンです。

緑色のピーマンが6μg、赤色パプリカが0μgしかないのに比べて、黄色のパプリカには71μgもα-カロテンが含まれています。

抗酸化作用があるα-カロテンは、体内で合成されることない栄養素だからこそ、含有量が豊富な黄色パプリカなどの野菜から直接摂取しましょう。

 

オレンジ色パプリカの場合

オレンジ色のパプリカは、黄色パプリカと赤色パプリカの栄養素をバランスよく含んでいます。

また、黄色パプリカと同様に、カロテノイドのひとつである「ゼアキサンチン」が多く含まれており、目の健康を保つ作用があります。

さらに、ビタミンEも豊富に含まれているから、若返り効果も期待できる野菜です。

 

赤色パプリカの場合

赤色のパプリカは、ビタミンA、C、Eをまんべんなく含んでいる健康野菜です。

真っ赤な色の正体は「カプサンチン」という色素で、からだのトラブルに直結する酸化を防ぐ効果があります。

 

生でもおいしいパプリカを食卓に

色とりどりのパプリカは、見た目の華やかさだけでなく、生食でも加熱してもおいしく食べれる万能野菜です。

生のままでサラダやジュースやシャーベットにしても、ジューシーさフルーティーさを味わうことができます。

また、加熱する場合も調理方法によって色んな楽しみ方ができるのも嬉しいポイントです。油で炒めると、カロテンを吸収する効率がグンと良くなるだけでなく、加熱しても本来のビタミンが失われにくいことも、日々の健康的な食生活にプラスです。

色のある食卓づくりにピッタリなパプリカを上手にとりいれて、健康的な毎日を!