今の季節はスーパーで、きれいな緑色をした様々な種類のお豆をよく見かけます。
きぬさや、さやえんどう、うすいえんどう、グリーンピース・・・一口で豆といっても、その種類、呼び方は実に様々。
今回は、知っているようで実は知らない? えんどう豆の種類や豆知識を紹介します。
えんどう豆とは
エンドウはマメ科の二年草で、一般的に「えんどう豆」と呼ばれるもの。
まだ若く莢(さや)がやわらかい状態で収穫したものが、莢ごと食べられるさやえんどう。
一方で、成長を終えて十分に膨らんだものを収穫し、莢は除いて未熟の(緑のままの)種子だけを食べるものが、実エンドウ、いわゆるグリーンピースです。
つまり、収穫時期によって可食部分が変わり、名称も異なるけれど、根本としては同じ野菜ということになるんですね。
○○の固さで分けられるえんどう豆
エンドウ豆の中には様々な種類があり、莢の固さで
・硬莢種(こうきょうしゅ)
・軟莢種(なんきょうしゅ)
の2種類に分けられます。
硬莢種は、主に一度乾燥させてから水で戻したものを食べる種類の豆で、例えば、日本では煎り豆に使われるアオエンドウや、ヨーロッパでスープの具材として使われるやアカエンドウがこれにあたります。
先ほど言ったさやえんどうやグリーンピースは、後者の軟莢種。
なので、私たちに馴染みのある「えんどう豆といえばコレ!」というのは、どれもこちらの種類であるといえますね。
中でも、大きく成長しても莢自体が柔らかい、アメリカから導入されて広まった新品種「スナップエンドウ」や、グリーンピースの改良品種であり和歌山県の特産品の「うすいえんどう」も、豆特有の青臭さが少なく大粒で甘みもあることから人気のえんどう豆のひとつです。
おいしいえんどう豆の選び方
一言でエンドウ豆といっても色んな種類があることが分かりました。
では、新鮮でおいしいえんどう豆はどうやって見分けたらよいのでしょうか?
買うときに注目すべきポイント
①莢が鮮やかな緑色をしていて、全体にハリ・ツヤがある
②莢の先端のヒゲがピンとしている
莢全体の色味は分かりやすいですが、ひげの部分は元々白っぽい上に乾燥しても白く見えるので、あくまでも「ピン!」としているかどうかチェックすることが大事です。
また、実えんどうの場合は「育ちすぎていないか」ということもポイント。
莢ごと食べる小振りの”きぬさや”や肉厚のスナップエンドウでも、莢ごしに中の実の部分がボコボコとして見えないものを選ぶと良いでしょう。
豆苗も実は同じえんどう豆
スーパーで売っているときには、根の生えた豆の部分が付いたままパック包装されていることがほとんどの豆苗ですが、実はこの豆もえんどう豆だということをご存じでしたか?
豆苗とはえんどう豆の若い芽のことで、水耕栽培技術の進歩に伴い広く普及するようになったと言われています。
なので、販売されているえんどう豆の種を栽培すれば、若い芽は豆苗として、さらに大きく育てればさやえんどうとしても食べられます。
ひとつ3役、マルチな活躍を見せるえんどう豆
いかがでしたでしょうか?
野菜会のマルチプレイヤー、えんどう豆の旬は春から初夏にかけてと、美味しく食べるならまさに今がチャンス!
水耕栽培で安定共有されるようになり年中流通している豆苗も、本来の旬は5月頃とされていますが、やっぱりお豆は季節ものということで、ぜひ今の内に食べていただきたいと思います。
初夏の味覚を堪能し、来る夏に備えて今のうちから栄養をしっかりとっていきましょうね。