秋冬の食卓に欠かせない野菜といえば白菜
煮込むと、とろっと甘みが増してスープやお鍋などに最適なお野菜です。
通年スーパーで見かけるなじみ深い野菜ですが、霜が降りることでぐっと甘みが増すため、白菜の旬は11月から2月頃まで。
本記事では、白菜をさらにおいしくいただくためのポイントや選び方、豆知識などをご紹介したいと思います。

家庭の味方、白菜のこと

国内白菜収穫量ランキング(2018年データ)は
1位 茨城県
2位 長野県
3位 群馬県
4位 北海道
と、冬に気温が低くなりやすい地域で多く生産されていることがわかります。
冬野菜の代表格である白菜は、お安く美味しい家計の味方
白い見た目から、あまり栄養がなさそうな野菜と思われがちですが、実はそんなことはありません。

冬の養生三宝・白菜

精進料理の世界では、古くから白菜は豆腐・大根と並んで「冬の養生三宝」と言われています。
中国に伝わる、不老長寿 薬膳の教えから引用されていて、なかでも白菜は「黄芽白菜(おうがはくさい)」とも呼ばれています。
加熱するとかさが減ることもあり、一度に大量に摂取することが可能なお野菜で、食物繊維やビタミン、カリウムを多く含むことから、「菜類の中でも最も常食すべきもの」として中薬大辞典にも掲載されています。

そう言うものの、他の季節野菜と比べて、突出して高い栄養素があるわけではありません。
その分、カロテン、幅広いビタミン類、ナイアシン、葉酸、マグネシウム、リンなど、たくさんの栄養素をバランスよく少しずつ含んでいます。

お鍋や煮炊きにすることでたくさんの量を食べられる冬野菜、なかでもその代表格の白菜は、冷えた胃を温めながら労ってくれる野菜なんですね。

おいしく食べるためには順番が大事?

白菜は、キャベツと同じアブラナ科の結球葉野菜です。
ご存じの通り、中心に向かってぎゅっと丸くなった野菜のことをいいます。
外葉は濃い緑色で、内側の柔らかい葉の部分は黄色、そして芯の部分は白と、白菜の部分は色だけでなく食感も異なりそれぞれの楽しみ方があります。

白菜の豆知識

調理するとき、どの部分から使い始めるのが正解か知っていますか?
正解は、
・カットで買ったとき:内側から
・丸ごと買ったとき:外側から順番に
その理由は、野菜の成長するときの特性にヒントがあります。
というのも、白菜の外葉は、収穫後も栄養分を内側に送り込んでいるから。

カットで買ったときの保存法

カットされた野菜は傷むのが早いのがネックですが、内側から食べることでより鮮度が長続きするんだそう。
カット野菜をしばらく冷蔵庫に入れておくと、内側から盛り上がるのも納得です。
白菜の花となる成長点は、一番内側にある小さな葉の部分。
ここをはじめにとっておいてしまえば、それ以上成長しなくなり、栄養が花の方へ逃げないという点から見ても、やはり白菜は内側から食べるのが正解のようです。

丸ごと1玉買ったときの保存法

カットされたものよりも、そのままの状態の方が長持ちするのは当然のこと。
栄養が吸い取られないようあらかじめ芯の部分に切り込みを入れて、立てた状態で新聞紙に包んで常温で置いておけば、冬場ならなんと3~4週間ももってくれます。

多くの野菜に共通するように、畑でなっているときと同じ姿勢になるように保存するだけで、野菜はうんと長持ちします。
外から順番に使い、外の葉が少なくなって小さくなってきたら、ラップでくるんで冷蔵庫に入れましょう。

白菜のオススメ調理法

白菜の葉の柔らかい部分にはビタミンC、白くて厚い軸の部分はカリウムが豊富です。
昔から「白菜は捨てるところがない」と言われるとおり、全体を余すことなくいただきたいものです。
水溶性ビタミンを多く含む白菜は、煮込み料理にして汁ごと食べられる調理方法がおすすめ。
そうすれば芯の部分もやわらかくなり、寒い秋冬にぴったりの一品ができるでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
寒さに耐えてぎゅっと栄養を蓄えた白菜は、冷え切った私たちの体を内側からいたわってくれる秋冬の大事な栄養源です。
冬の野菜で、日々の健康維持に役立ててくださいね。