みなさんこんにちは。
今日は食品の安全安心についてお話したいと思います。
みなさん中国産野菜は好きですか?僕の感覚だと否定的な意見が多いのではないかと思ってます。おそらく週刊誌や報道で中国産輸入野菜から基準値の何倍の農薬が発見される!というニュースを見聞きしているからだと思います。基準値の何倍もの農薬が発見されたら怖いですよね。ではどれくらい危険なのでしょう。
結論を先に言ってしまいます。
『食べても健康に害はない』というのが厚生労働省の見解です。
え?と思いますよね。でもこれは厚生労働省のHPに記載されています。
厚生労働省のHPホームから“テーマ別に探す”で“食品”に入り“各施策情報”から“輸入食品”に入るとページ中段くらいに“報道発表資料”というところがあります。そこには違反が出た事例がいくつか掲載されています。その中の2022年12月20日の日付で掲載されている中国産くわいの記事を読むと
『現実的ではありませんが、体重 60 kg の人が、パクロブトラゾールが0.03 ppm残留したくわいを毎日 40 kg摂取し続けたとしても、一生涯の平均的な摂取量が許容一日摂取量を超えることはなく、また、1日に600 kg摂取したとしても、急性参照用量を超えることはなく、健康に及ぼす影響はありません。』とあります。
この中国産くわいに対するパクロブトラゾールという農薬の残留基準値は0.01ppmといことなので0.03ppmの残留農薬が検出されたということは基準値の3倍ということになります。でも厚労省の見解は『健康に及ぼす影響はない』ということなんですね。
基準値は超えているけど健康に被害はない。ではなぜ危険ということになるのか。
それは安心できないから危険という心理なのでしょうか。安心というのは個人の心の中で設定されている条件を満たしているときに得られる心が安らかな状態ですよね。では安全は?安全の対義語はまさに“危険”なんですよね。広辞苑によると『危険は危害または損失の恐れがあること』とあり、『安全とは損傷したり危害を受けたりするおそれのないこと』とあります。
厚労省の見解に当てはめると健康に及ぼす影響はないということなので安全ではあるのでしょう。が、心理的に不安が残るので安心ではないというのが輸入野菜に対する多くの日本人の気持ちなのでしょう。
ただ輸入品がなくなると立ち行かなくなるのが日本の食糧事情なのでなんとなく嫌なイメージがあったとしても被害があるわけではないことを知ってもらえればと思います。
次回はなぜ危険ではないのになぜそんな基準値が設定されたのかをお話できればと思います。