12月に入ってより寒さが厳しくなってくる中、スーパーで見かけるのが春菊です。
春菊は「春の菊」と書くので春の時期に出回ると思われがちですが、冬に旬を迎える野菜です。あまり食べる機会が少ないため、特徴や食べ方など知らない方も多いのではないでしょうか。
そこで本記事では、春菊の特徴や保存方法・美味しい食べ方も紹介します。ぜひ参考にしてみてください。
春菊とは?
春菊(しゅんぎく)とは、キク科キク属の一年草です。春に黄色の花を咲かせ、菊に葉の形が似ていることから「春菊」と呼ばれています。
葉の部分が柔らかく繊維質が少ないことから、サラダや鍋料理などに利用されています。
ちなみに、ヨーロッパではその葉の美しさから観賞用としても栽培されているのです。
春菊の産地
春菊の主な産地は、千葉県や大阪府・茨城県・群馬県などです。
春菊は上述した栽培される地域ごとに気候や土壌の条件が異なるため、風味や質感に微妙な違いがあります。
例えば、寒冷地で育てられた春菊は甘みが強く、温暖な地域のものは柔らかい食感になることもあるため、産地ごとで味が違うか比べてみるのも面白いかもしれません。
春菊の旬
春菊の旬は11~3月頃とされています。この時期に収穫される春菊は、寒さの中で育つため香りが高く、味わいが深くなるのが特徴です。特に鍋料理や煮物に使うのがぴったりの季節と言えます。
ただし、春菊は暑さや寒さに強いため1年を通して市場に流通しています。そのため、旬を気にすることなく味わうことが可能です。
春菊に含まれる栄養素
春菊には、以下の栄養素が含まれています。
・ビタミンA
・ビタミンC
・ビタミンK
・食物繊維
・鉄分
・カリウム
ビタミンAやCには抗酸化作用があり、動脈硬化の予防や皮膚のシミ・しわを防ぎ、傷や炎症の治りをよくする効果もあります。
食物繊維は、水に溶ける「水溶性食物繊維」と水に溶けない「不溶性食物繊維」に分かれます。食物繊維は、小腸で吸収される栄養素の吸収を緩やかにして、食後の血糖値の上昇を抑える効果があるのです。
他にも、ビタミンKや鉄分・カルシウムなどミネラル類も豊富に含まれています。
春菊の保存方法
春菊は冷蔵庫保存が基本です。
水分がないと乾燥するため、春菊の根元を湿らせたキッチンペーパーで包むと、水分を保ち鮮度を長持ちさせます。
キッチンペーパーで包んだあとは、ポリ袋に入れて空気を抜いて密封しましょう。さらに、野菜室に立てて保存すると傷みにくくなります。なるべく2〜3日間で使い切るようにしましょう。
冷凍保存をすることも可能ですが、食感が変わってしまうため推奨はしません。冷凍保存した場合、水に入れて戻せる炒め物や鍋料理で使うといいでしょう。
春菊の選び方
スーパーで春菊を選ぶときは、鮮度や質の良さを見極めることが大切です。
葉先は緑色のものを選びましょう。葉が黄色くなっているものや変色しているものは鮮度が落ちています。葉がしおれていること、乾燥しているものは避けましょう。
春菊の美味しい調理方法
春菊は独特の香りと柔らかい葉の食感が特徴で、さまざまな料理にアレンジ可能です。以下にいくつかのおすすめの調理方法を紹介します
鍋料理
春菊は鍋料理の定番食材です。すき焼きや寄せ鍋・しゃぶしゃぶに入れると、春菊の香りがスープに溶け込みます。ポイントは火を通しすぎないこと。さっと加熱する程度で、シャキシャキ感と風味が楽しめます。
お浸し
春菊をさっと湯通しし、水気をしっかり絞った後に、醤油やポン酢・だし醤油をかけていただきます。ごまやおかかを加えると風味がさらに引き立ちますよ。
サラダ
新鮮な春菊をそのままサラダにしても美味しく食べられます。
オリーブオイルやレモン汁、塩胡椒でシンプルにドレッシングを作ると、春菊のさわやかな苦味が引き立ちます。ナッツやフルーツをトッピングするとアクセントになりますよ。
まとめ:旬の春菊を美味しく食べよう!
春菊は、独特の香りと風味を持つ葉野菜で、主に鍋料理や炒め物などに利用されることが多いですが、サラダとして生のまま楽しむこともできます。
栄養面では、ビタミンAやビタミンC・鉄分・カルシウムなどが豊富で、抗酸化作用や免疫力向上に役立ちます。
日本では11~3月頃の秋から冬にかけて旬を迎えるので、今が旬の春菊を美味しく食べましょう!