夏本番を迎えて、連日「猛暑日」が続く日本列島。うだるような暑さによって食欲が低下したり、水分ばかりを摂取する生活が続いてはいませんか?
熱中症を予防するための対策は様々ありますが、旬を迎えた色とりどりの「夏野菜」に含まれる栄養素も、あなたの夏バテを解消してくれます。
今回は、熱中症予防にぴったりの夏野菜の代表格を幾つか紹介します。暑い夏を乗り切るために、食卓を夏らしく彩ってみませんか?
熱中症予防のポイントは水分・カリウム・ビタミン…
暑い場所に長時間いると、大量の汗をかき、食欲は低下し、水分ばかりを取りがちになります。熱中症を予防するには、水分補給だけではいけません。カリウムや塩分などのミネラルを補給し、ビタミンCなどの栄養を摂取することが求められます。
夏に収穫の時期や食べ頃を迎える夏野菜は、体を冷やす効果や熱中症対策として必要な栄養素を多く含むものばかりです。「暑い夏」では済まされない「暑すぎる夏」を乗り切るために、夏野菜を意識的に普段のメニューに取り入れてみましょう。
① きゅうり
きゅうりは水分だけでなく、夏に消費しやすい「ビタミンC」が豊富なうえ、汗と一緒に失われてしまう「カリウム」を多く含んでいます。
体を冷やしてくれる夏野菜の代表格であり、夏バテ対策の食材としておすすめです。また、アルコールの代謝も促してくれる効果もあり、お酒の席のお供として食したい、夏にぴったりの野菜です。
② トマト
真っ赤なトマトには、疲労回復の効果を持つ「クエン酸」や、体温調節を手助けしてくれる「カリウム」が多く含まれています。
また、老化防止・がん予防に効果のある「リコピン」をはじめ、ビタミンCも豊富な野菜のため、紫外線によるお肌のダメージの回復にも効果的です。
③ パプリカ
赤や黄色のパプリカの栄養素は、特に「ビタミンC」が豊富であり、暑さにバテてしまった時や疲れ切ってしまった体の疲労回復に効果があります。
また、汗をかいた後に補給したい「カリウム」も多く摂取することができ、その利尿作用によって熱を体の外へ排出してくれる働きがあります。
④ ゴーヤ
苦みが特徴のゴーヤは、夏に不足してしまいがちな「ビタミンC」がとにかく豊富です。ビタミンCは体内で「ビタミンA」に変換され、他の栄養素を手助けする「カロテン」を多く含んでいます。
なお、独特の苦味成分には、胃の調子を整えてくれる効果もあることから、食欲がいまいちな時の一品に加えたい素材です。。
⑤ ナス
艶のある紫色のナスは、本体の93%が水分の野菜で、水分が失われやすい夏にこそ摂取したい食材です。栄養素を見ると、肝臓の機能を高める効果がある「コリンエステル」や、夏に消耗されやすい「カリウム」が多く含まれています。
ナスはまさに、ビタミン、ミネラル、食物繊維のバランスがとても良い夏野菜の代表格と言えるでしょう。
⑥ トウモロコシ
黄色がまぶしいトウモロコシは、「カリウム」などのミネラルや、ビタミン、食物繊維が豊富に含まれていることに加え、体のエネルギー源となる炭水化物も多く含まれています。
暑さに負けて食欲がない時にもおすすめな食材である理由は、消化吸収が比較的早いこと。手軽にエネルギー補給できることが、トウモロコシの魅力です。
⑦ スイカ
夏を象徴するスイカは、その90%以上が水分で構成される野菜です。ただ、みずみずしさの中にも「カリウム」や「糖分」が豊富なため、熱中症予防にとっても効果的な食材であり、食欲が減りがちな夏にこそおすすめです。
また、スイカに含まれるアミノ酸「シトルリン」は、血流をより良い方向へ促し、体のむくみを取る効果も期待されます。
猛暑の中で汗で失われてしまう水分やカリウムなどのミネラルを補給できるスイカは、スポーツドリンクと同様の効果を期待できます。さらに、甘いスイカに含まれる糖分は、エネルギーを補給するきっかけにもなり、疲労回復に一役を買う食べ物として注目です。