ユウガオという名前自体は聞いたことがあっても、その「特徴」や「生産地」など分からないことが多いでしょう。
夏場になると多くのスーパーで店頭に並ぶことから、「ユウガオってどのような野菜なんだろう?」と疑問に思いますよね。
本記事では、ユウガオの特徴や生産地をはじめ栄養素や保存方法などを解説します。

ユウガオとは?

ユウガオとは、アフリカや東南アジアが原産のウリ科の一年草植物であり、キュウリやゴーヤと同じ仲間で、かんぴょうの原料にもなっている野菜です。
冬瓜(とうがん)と同じように、実がずんぐりむっくり丸いタイプと筒状のタイプがあります。

またユウガオと同じ仲間に「ひょうたん」がありますが、ひょうたんに含まれている苦み成分の「ククルビタシン」の少ない品種を選定したのがユウガオになります。表皮は固く、中の果肉が真っ白なのが特徴です。

ユウガオの名前の由来

ユウガオは、夕方になると白い花が咲くことからこの名前がついています。
開花時期の名前が付く植物に、「朝顔」や「昼顔」「夜顔」もありますが、どれもヒルガオ科という植物です。ユウガオとはまた違う植物になりますので、注意しましょう。

ユウガオの旬

ユウガオは、春に種をまき、7月の夕方に花を咲かせます。
花が萎んだ後に約3週間で実が成長するため、7月下旬から8月に収穫期を迎えます。そのため、7~8月が旬の時期といえます。

ユウガオの生産地

ユウガオの国内生産量NO.1は栃木県で、国内生産量の約98%が栃木県で作られています。まさに、栃木の名産品ともいえるでしょう。
また、滋賀県甲賀市の水口地方で作られた「水口かんぴょう」は、生産量こそ少ないもののその地域の特産品にもなっています。

ユウガオの栄養素

ユウガオには人の健康維持に欠かせない栄養素が豊富に含まれています。

  • カルシウム
  • カリウム
  • リン
  • 鉄分
  • 食物繊維

特に食物繊維は豊富に含まれており、かんぴょうにするとごぼうの約5倍にもなります。
その理由は、ユウガオをかんぴょうにする工程で天日干しを行いますが、その際に栄養素が凝縮されるためです。
ごぼうも食物繊維が豊富な野菜ですが、その約5倍にもなるとは意外ですよね。

ユウガオの保存方法

家庭でユウガオを購入した場合の保存方法を紹介します。
ユウガオは、特に下ごしらえなどをしなくても冷蔵室で2~3週間は保管ができます。
カットした場合は、種と綿を取り除きラップで包むかジップロックなどに入れて冷蔵室で保管してみてください。
冷凍したい場合は、種と綿を取り除いた後で食べやすい大きさにカットしてから、冷凍室に入れるようにしましょう。

美味しいユウガオの選び方

青果のユウガオを選ぶ際は、表面に傷や斑点などが少なく、ずっしりと重みがあるものを選びましょう。重たいものは、水分が多く含まれており美味しい証拠です。
また、表面の緑色が濃くなるにつれて成熟していき、苦味などが出る可能性もあるため、薄緑色のユウガオを選ぶようにもしましょう。

ユウガオの食べ方とは?

ユウガオを調理する時は、綿と皮を剥き、一口大に切ってから使うといいでしょう。ユウガオは、水分が多く柔らかい食感のため、スープや煮物にするのがおすすめです。
水分を含むことで実がトロトロになって、食感を楽しみつつも食べやすさがぐっと増しますよ。

まとめ:夏が旬のユウガオを美味しく食べよう!

本記事では、ユウガオの特徴や栄養素などを紹介しました。
ユウガオはかんぴょうの原料であり、かんぴょうにした時の食物繊維の量はごぼうの約5倍です。それ以外にも、体内の余分な塩分を排出してくれるカリウムや、骨・歯の健康維持に欠かせないカルシウムも豊富に含まれています。
夏場は夏バテを起こしやすい時期でもあるため、ユウガオを食べて夏バテ予防をしていきましょう。