収穫の秋、味覚の秋が到来!
秋に旬を迎える野菜には、夏の疲労を回復したり、冬の寒さに備えて体を温めてくれる効果がある食物繊維やビタミンなど豊富な栄養素が含まれています。
栽培技術の向上によって、今では一年中手に入る野菜の種類も多くなりましたが、「旬」のものが最もおいしく、栄養価も高いです。
今回は、秋に旬を迎える野菜の特徴や摂取できる栄養素についてご紹介します!
秋野菜の特徴
いも類、きのこ類、根菜類など
秋に旬を迎える野菜の多くは、厳しい暑さを乗り越えて育ったいも類やきのこ類、冬まで保存できる根菜類などです。
夏の間に疲労した体を回復させたり、夏バテを解消したりするのに必要なビタミンや、夏の暴飲暴食や冷たいものの摂り過ぎで弱った胃腸を保護し、腸内環境を整える食物繊維が豊富です。
また、冬に向けて寒さに負けない体を作るために必要な栄養も豊富です。
さつまいも
加熱後にもビタミンCが残りやすい
さつまいもは、エネルギー源である炭水化物を多く含み、熱の影響で壊れやすいビタミンCが加熱後にも残りやすいのが特徴です。
さつまいもを切ったときに薄っすらと滲み出る白い汁(ヤラピン)は、便秘の改善に効果的で、高血圧予防に有効なカリウムも豊富に含みます。
特にビタミンCは、さつまいも1本でリンゴの4倍以上もあり、美容効果や心血管疾患への予防効果も期待できます。
【主な栄養素】食物繊維、ビタミンC、ビタミンE、ビタミンB6、ヤラピン、カリウム
【主な効果】便秘の改善、抗酸化作用、高血圧予防、風邪予防、疲労回復、美肌効果
しいたけ
生活習慣病を予防する特有成分
しいたけは、「エリタデニン」と呼ばれる特有成分を含んでいるのが特徴です。
エリタデニンは、活性酸素の働きや血中コレステロールの上昇を抑制し、血圧を下げてくれる効果があるので、メタボリックシンドロームや生活習慣病の予防効果が期待できます。
また、ビタミンDは骨粗しょう症の予防効果が期待でき、食物繊維は腸内環境を整えて健康や美容に貢献してくれます。
【主な栄養素】食物繊維、カリウム、ビタミンB1、ビタミンD
【主な効果】高血圧予防、免疫力向上、抗酸化作用、抗腫瘍作用、生活習慣病の改善、美肌効果
にんじん
ビタミンAに変わるβ-カロテンが豊富
にんじんは、体内でビタミンAに変わるβ-カロテンを豊富に含んでいます。
英語名の「キャロット」はカロテンに由来しています。β-カロテンは、抗酸化作用を発揮して動脈硬化や心筋梗塞の原因となる活性酸素の働きを防いでくれます。
また、「ペクチン」という食物繊維が多く含まれており、整腸を促し、便秘解消に効果的です。食後の血糖値の急激な上昇を抑える働きもあり、生活習慣病の予防や改善効果が期待できます。
【主な栄養素】β-カロテン、カリウム、食物繊維
【主な効果】抗酸化作用、利尿効果、免疫力の向上、整腸効果、生活習慣病の予防・改善
冬の寒さに備えて、秋の味覚を味わおう
いも類は、体力を温存して、冬を乗り切るための健康な体づくりに役立ちます。
また根菜類は、血行を促進するビタミンや代謝が良くなるミネラルが含まれていて、冬の寒さから身を守るのに効果的な野菜といえます。
秋は、厳しい寒さの冬を迎える前の「蓄え」の時期。旬の時期に採れた栄養たっぷりの野菜を食べて、夏の疲れを回復し、冬の寒さに負けない、強い体づくりに役立てましょう。